共演ピアニストになる術(2025年7月8日)
左から右へ:伴走者としても著名なピアニスト、マーティン・カッツが自身の作品について語る動画。キャスリーン・バトルが「私のお父さん」を歌い、ピアニストのウォーレン・ジョーンズが伴奏。マリア・カラスが同じアリアをロバート・サザーランドのピアノ伴奏で歌い、ソニア・ヨンチェヴァがマルコム・マルティノーと共演。それぞれの解釈は少しずつ異なり、共演するピアニストはそれぞれの要求に応えています。
セレステ・シチリアーノさんとフィリップ・フィリップスさんとのコンサート。お二人との共演は、非常に大きな学びとなりました。
アンサンブルで、他の演奏者と協力し、音楽のあらゆるニュアンスを引き出すということは、刺激的であると同時に、挑戦的でした。これは、ピアニストが他の楽器奏者と共演する場合と比べて、歌手と共演する場合、演奏をリードするために音符だけでなく、本能と直感をはるかに多く用いる必要があるためだと私は個人的に考えています。
歌手がいつ息を吸うかだけでなく、その種類、つまり長いか短いか、深いか浅いかにも気を配る必要があります。作曲家の創意とフレージングが、音楽と伴奏の全体的な流れを決定するからです。
アレキサンダーさんはいつも、歌手にとって身体は楽器であり、声ではないとおっしゃっていますが、私もこれは全くその通りだと思います。だからこそ、私は歌手がいつ息を吸うかに特に注意を払い、常に万全の準備を整えるようにしていました。
私は、伴奏者として、万全の準備を整えつつ、その場で変更や調整ができる柔軟性を持ちたいと思っていました。そこで、私はすべてを暗譜し、リハーサルと本番で何かが違ってしまった場合(よくあることですが)に、歌手に全神経を集中できるように準備しました。このアプローチは確かに大変でしたが、私はそれを楽しみました。
伴奏者という役割について調べているうちに、歌手の伴奏だけでキャリアを築いた人がたくさんいることに気づきました。マーティン・カッツ、ウォーレン・ジョーンズ、ロバート・サザーランド、マルコム・マルティノーなど、これらはほんの一例です。今回は、最後の3人が3人のソプラノ歌手と「Omio babbino caro」を演奏する様子を取り上げます。
同じ楽譜でも、歌手の選択によってアリアに微妙な変化が見られます。テンポ、ルバート、そして音符の持続時間。これらは、伴奏者にとっても注目すべき点です。
歌手と伴奏者の両方の視点から考えてみてください。そして、どの演奏が一番気に入ったか、そしてその理由もぜひコメント欄で教えてくださいね!ありがとうございます!