アレキサンダー&ブオーノ国際アカデミー 年次学生リサイタル(2025年6月23日)

左から右へ:1943年の映画『ガール・クレイジー』で「エンブレイサブル・ユー」を歌うジュディ・ガーランド。彼女はヴァースも収録。ケニー・バロンのジャズバージョン、ネルソン・リドルによるオーケストラアレンジのエラ・フィッツジェラルド、そしてABIA年次学生リサイタルで披露した私の演奏動画。


先週の土曜日、私は、アレキサンダー&ブオーノ国際アカデミーの年次学生リサイタルで、プログラムのフィナーレを飾るよう依頼されました。このイベントに参加できることはいつも光栄なのですが、今回も春のニューヨーク滞在中にちょうど開催されるとのことで、とてもうれしく思いました。

私は、アール・ワイルド編曲によるジョージ・ガーシュインの「Embraceable You(エンブレイサブル・ユー」を演奏することにしました。これはワイルドが編曲した7つの曲のうちの4番目。他には、「Liza」「Somebody Loves Me」「The Man I Love」「Oh, Lady Be Good」「I Got Rhythm」「Fascinatin' Rhythm」があります。

この曲の準備と研究のために、この曲の様々な解釈を聴きました。YouTubeのおかげで、ジャズからオーケストラ版まで、たくさんの動画が見つかります。

この曲は歌詞のある歌に基づいているので、歌詞をよく分析しました。自分の解釈・表現がオリジナルの歌詞にできる限り基づいたものになるようにしたかったのです。上の動画からもわかるように、人々は様々な視点から、それぞれ独自のスタイルでこの曲にアプローチしています。歌詞は以下の通りです。

抱き寄せてよ、大好きなあなたにギュッとされたいの
抱きしめて、世界でたった一人のあなた
あなたを一目見ただけで、私の心はのぼせてしまう
他の人ではダメなの、あなただけが私の体をおぼれさせる
そんなにみんなを惹きつけないで
あなたを抱きしめておける腕が欲しいわ
私だけのものでいてね…
ここに来て、ここへ来て、お願い
抱きしめたくなる最愛のあなた…

多くの人がこの歌詞を知っているということを活かし、メロディーと組み合わせながら歌詞について考えてもらうことで、この曲を新しく、とてもロマンチックな方法で捉えてもらいたかったのです。また、すべてのパートをじっくりと味わいたいと思い、ルバートを多めに使いました。リサイタルで私が実際に演奏した動画が上にあります。

この演奏の機会を与えてくださったコズモ先生とアレキサンダー&ブオーノ・国際アカデミーに感謝申し上げます。この素晴らしい作品を探求する機会をいただけたことに、心から感謝しています。

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