音楽に浸る

左から右へ:ショパン:練習曲 ハ長調 作品10-1チョ・ソンジン、ウラディーミル・アシュケナージ、1965年のマルタ・アルゲリッチ、ヤン・リシエツキ


今日のニューヨークは猛暑で、駅前広場の温度計が39℃になっていて驚きました。

今私は、2週間後の日本でのコンサートに向けて忙しく準備を進めています。プログラムは5月9日にファウストハリソンピアノズで演奏したものと同じですが、アンコールは変えて、リストの「ラ・カンパネラ」を演奏したいと思っています。

この2ヶ月の間に、さらに成長した姿をお見せできるよう、すべての曲を磨き上げるよう頑張っています。

作品を分析するとき、メロディーを実際に歌ってみたりします。メロディーそのものを独立させて考えると、全体の中でそれをどのように際立たせることができるか、より深く理解することができます。

歌ってみると、例えば、ショパンの1つのフレーズがとても長いことに驚かされることがあります。まるでオペラのような美しさと優美さを感じます。

メロディーを歌として理解することは、作品全体をより深く理解する助けにもなります。どのようなパーツがどのように構成されているのか、そして音楽的にどのように趣向が凝らされているのか、そして、私が大好きな歴史的建造物のように、時代を超越した美しさは何か、といったことを理解する助けにもなります。

また、作品の中に描かれている物語とその主題、つまり作曲家が伝えたいことを理解する助けにもなります。

短い期間でもいろいろな経験をして、様々な価値観と出会い、たくさんの教訓を得ます。たとえ何度も何度も演奏したことがある曲でも、私の成長とともに、その曲へのアプローチが変わってくるのは、とても面白いし、意味深いことです。音楽は常に進化し続けるべきだと私は信じています。ですから、私は同じ曲を毎回同じように演奏することは決してありません。昨日の自分より成長した今、そして明日の自分がいるのですから。

また、私の演奏はいつも「そのときの今の私」そのものです。どのような人間で、人生のどんな場面で、どんなことを語りたいのかを反映していると思うのです。

すべての演奏者にとって、その音楽とその人との深い個人的な繋がりが常に存在します。信じられないですか?同じ曲を4人のピアニストが演奏しているのを聴いてみてください。大きく違いがあると感じると思います。彼らの指がつむぐ音色から、それぞれの物語が伝わってきます。

どの演奏が一番好きか、そしてその理由をコメント欄で教えてください。ありがとうございます!

 

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