リサイタルプログラムの計画 ― パート1
リスト : パガニーニ大練習曲集 第3曲 「ラ・カンパネラ」
コンサートで何を演奏するか…それはもちろん自信を持って演奏できる曲を選ぶのですが、それだけではありません。私は、たくさんの要素を考えて選曲しています。
の依頼を受けたとき、まず考慮するのは環境です。会場の天井の高さ、建物が木造か石造りか、音の反響は大きいか少ないか、季節や天候―お客様の服装によって音の吸収率が異なります。もちろん湿度も音の響きに大きく影響を与えます。会場の歴史が醸し出す雰囲気、ピアノのメーカーと調律・調節の状態、そしてピアノ自体の個性など、たくさんのことを考えます。
会場やピアノを選ぶことはできませんが、リハーサルでは、与えていただいた中で最高の音色を響かせるためにできることを考えます。
例えば、リストの「ラ・カンパネラ」を例に挙げてみましょう。冒頭から強弱がどんどん大きくなっていく繊細な曲を、響きの少ない状態で、何も工夫せずに演奏したら…と想像してみてください。表現がうまく伝わらなければ、曲の美しさは完全に失われ、お客様はリストが曲に込めた輝きを存分に体験することができません。
空間は重要です。会場の雰囲気も重要です。そして、季節も重要です。コンサートは、ただ演奏すればよいというわけではありません。演奏するということは、作曲家が意図したメッセージを表現し、伝えるということです。音符は単なる音符ではなく、言葉です。私の仕事は、そのメッセージが可能な限り明確に伝わるようにすること、そしてどんな複雑で繊細なメッセージであっても、お聴きいただくすべての人に、すべて届くようにすることです。
皆さんはどのようなパフォーマンスを計画していますか?ぜひコメント欄で教えてください。ありがとうございます。
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