ラン・ランから学んだこと ― パート3

左から右へ:ラン・ランのピアノ学習における8つの黄金律、ピアノ初心者のための基礎訓練、リズムを取り入れた練習、リズム活用のヒント。

ルール3:右手と左手の訓練を学ぶ

ラン・ランが的確に説明しているように、ピアノ学習の初期における最大の難所の一つは、右手と左手で異なる音を同時に弾けるようになることです。これは、不可能なことではありませんが、演奏において避けては通れないテクニックで、重要な側面の一つでしょう。

指の分離に関する訓練方法や進め方はたくさんありますが、ラン・ランの言う通り、脳の両サイドを同時に働かせることに慣れる必要があります。ピアノ初心者のときは、信じられないほど難しく感じるかもしれませんが、何度も練習すれば、徐々に楽になってきます。

脳が互いに拮抗して働いていると考えず、脳の両サイドが協力して働くようにイメージすると良いかも知れません。それぞれのサイドにはやるべき仕事があり、同じ目標に向けた異なる課題を与えているだけなのです。

例えば、多くの子供たちは、最初はお腹をさすりながら頭を撫でる動作を同時に行うのが難しいでしょう。でも、練習を重ねるにつれて、最終的には簡単にできるようになります。なぜなら、それぞれを別々に行うことよりも、一緒に行うために必要なことを考えるようになるからです。

ピアノ練習においても、同じ。小さなステップとシンプルな目標を通じて、どんどん上達します。上のビデオは、ピアノ学習を始めたばかりの人が、曲の練習に入る前にぴったりなものです。

すでに両手を自在に操ることができる上級者の場合、まず片手ずつ弾いてみることもあるでしょうし、場合によってはメロディーを暗譜することから始めることもあるでしょう。いずれにせよ、より小さな部分がスラスラになった後、それらを組み合わせて全体を構築すると思います。まずは正確さを意識し、次にテンポを、という感じでしょうか。

また、リズム練習も大いに役立つと思います。リズムを意識しながら演奏すると良い訓練になり、早くスムーズに弾けるようになると思います。

演奏時はとにかく左右の手が別々の動きをするわけですが、互いに関わり合い、協力しながら一緒に音楽を作り上げていることを忘れずにいることが大切です。脳の別々の部分をバラバラに働かせようとしているのではなく、左右の部分が互いに「溶け合っている」と考えます。

例えば、2つの異なる食材を用いた素敵なレシピや、2つの異なる色の絵の具から生み出される刺激的な新しい色を想像してみてください。「分離」ではなく「協力」です。

それぞれの手は部分ではありますが、全体の一部です。全体のために、それぞれが協力しているという心理学的視点を持つことで、自分が達成しようとしていることがよりうまく進みます。一方の手、指が奏でる音と他方が響かせた音がどのように関わり合っているかを理解するように譜読みすれば、よりスムーズに弾けるようになると思います。

とにかく練習が必要ということになりますが、何度も何度も繰り返すことで、最終的には音楽が「指にしみ込む」ようになり、しばらくすると、意識せずにその曲を快適かつ上手に演奏できるようになっていきます。

 

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