リストの「マゼッパ」

リストの『超絶技巧練習曲』に取り組んでいるのですが、それぞれの曲について調べてみると実に面白いエピソードがあることがわかりました。

私が現在練習しているのは、リストの『超絶技巧練習曲』(S.139)の第4曲「マゼッパ」(ニ短調)です。演奏時間がわずか8分程度の作品でありながら、面白い事実やエピソード、周辺知識に満ちていました。そこで、数回にわたってこの曲にまつわる興味深いエピソードをご紹介していきたいと思います。

作曲の歴史を順に追ってみましょう。

・原形となる練習曲(S.136 第4番)の作曲:1826年
・大幅に拡大された『大練習曲』(S.137 第4番)の作曲:1837年
・独立した作品としての「マゼッパ」(S.138)の作曲:1840年
・最終的な『超絶技巧練習曲』(S.139)第4番の完成:1851年
・管弦楽版「マゼッパ」(S.100、リストの交響詩第6番)の作曲:1851年~1854年
・管弦楽版の初演(ワイマール):1854年

ご覧の通り、リストが「マゼッパ」を作曲したのは1851年だとよく言われますが、それはあくまで最終的なピアノ版と交響詩版の着手時期を指すものです。実際の音楽的素材は、さらに四半世紀も前の1826年にまで遡るのです。とても粘り強く1つの素材を磨き続けたリストの姿がそこにあります。

次回の投稿では、「マゼッパ」という人物そのものの歴史や、彼がどのような人物であったか、そして彼にまつわる伝説についてお話ししたいと思います。

どうぞお楽しみに!

 
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