バッハの「羊は安らかに草を食み」を再訪して

この曲に取り組み始めた当初、私はまず譜読みをして、全ての音と指示を理解し、その後、コズモ先生のご指導のもと、一音一音、そしてフレーズの一つひとつに細やかなニュアンスを加えていく作業を行いました。

ニューヨークに到着して最初のレッスンでは、メアリー・ハウ編曲によるバッハの「羊は安らかに草を食み」に取り組みました。この作品を構築し、磨き上げていく過程は、まさに「作品と共に成長していく」とはどういうことかを学ぶ、貴重なレッスンとなりました。

動画をご覧になる際は、東京で通して演奏した時の様子と、レッスンを通して、いかにして幾重ものニュアンスを重ね加えていったか、その変化の違いにぜひご注目ください。

2本目の動画では、この曲の冒頭部分について、特に「音色の変化」という点に焦点を当てて詳しく解説しています。最初の和声とその次の和声が、どのような表情の変化を遂げ、どのような方向性(温かみのある響きか、劇的な響きか、内省的な響きか、あるいは前進していくような響きか)へと向かうべきか――単に気まぐれに音色を変えるのではなく、音と音との間に「原因と結果」のつながりを見出し、それを丁寧に構築していく、極めて緻密な作業の様子がご覧いただけるかと思います。

また、先生からは、この曲の冒頭の一音を奏でるための特別な奏法も伝授していただきました。この奏法を活かしてプログラムの幕開けを飾れることを、今から心待ちにしています。

カーネギー・ホールは素晴らしい音響を誇るホールですので、そこで演奏した際、こうした音色の変化が効果的に響き渡り、聴衆の皆様にも存分にお楽しみいただければと願っております。

 

下のアイコンをタップして、このブログをソーシャル メディア、メール、またはお気に入りのメッセージ アプリで共有してください。

前へ
前へ

充実した日々、メイウッド・マーケットでお買い物!

次へ
次へ

メトロポリタン・オペラ「椿姫」