ピアノの「ピッ」!

ゴールライン?

「未完の仕事に対する責任を自覚した人は、決して自分の命を無駄にすることはできない だろう。」
—ヴィクトール・E・フランクル

カーネギーホールのソロデビュー公演を終え、しばらくはゆっくり休むべきだと言う人もいるかもしれません。しかし、私は1日だけ休みを取り、翌日にはもう練習に戻りました。

コンサートアーティストとしてのキャリアを積むことを目指す者として、あることがはっきりと分かりました。それが今週の「ピッ!」ひらめきの瞬間です。アーティストにとって、ゴールラインは決して存在しないのです。なぜなら、常に自分自身と競い合っているからです。前回の練習、前回のリハーサル、前回の公演よりも、もっと上を目指せるかどうか、常に自分の限界に挑戦し続けます。たとえ前回が最高のパフォーマンスだったとしても、常にそれを上回る努力をし続けるのです。

カーネギーホールで多くの人が、私の年齢でこれほどまでに音楽に深い意味を込めることができることに驚いたと言っていたと、後でアレキサンダーさんが教えてくれました。そのことばから、作曲家が楽譜に込めたすべてを理解した、と感じてはいけない…と思いました。常に、その音楽にどのような新しい視点をもたらすことができるのかを問い続けなければならないのです。だからこそ、私は作品の中に隠された珠玉の部分を探求し、それを聴衆と共有する義務を負っているのです。それは、様々なアイデアや新たな解釈の可能性を発見していく過程だからです。さらに、日々吸収している人生の教訓も加わり、私のレパートリーにあるすべての作品において、練習、演奏、そしてパフォーマンスを常にアップデートし続けるための解釈に関する新発見を絶えず追い求めよう!という目標が生まれます。

自分の作品を競走に例えるのは良いでしょう。しかし、それはゴールラインのない競走です。走りながら成長し、発展していくレース。常に新しいアイデアを発見し、新鮮な洞察とアプローチを刺激することで、作品を演奏するたびに初めて演奏するような感覚を味わえる競走。これこそが、終わりなき挑戦であり、同時に尽きることのない喜びなのです。