ピアノの「ピッ」!

インスピレーション

先週の日曜日のフィッティングの後、成瀬ブルーで名高い 成瀬 優氏から次のようなメッセージをいただきました。

「自分の46年に及ぶ染色の仕事の中でも、最高の部類の生地を手に入れることが出来たので、絹の光沢と相まって、良い作品になったかなと思います。

絵画などの作品は、一度個人の手に渡れば、世の中の人はそれを見ることは困難になります。それに引き換え、『ファッション』の分野の良いところは、着る方がそれを纏って世の中で動いて下されば、作品を多くの方に見てもらえます。その意味でも、今回のプロジェクトは僕にとっても新鮮で素晴らしいことです。

ピアノソナタ、熱情やテンペストのイメージで染めてみました。
カーネギーのプログラムにテンペストがあり、嬉しく思いました。

この夏で72歳になるのですが、小学校4年のころから止まっていたピアノを60歳から再開し、今は割と夢中でやっています。電子ピアノだったのを、5年前アップライトを手に入れたんです。

ベートーヴェンとショパンが好きです。
那奈さんと出会えたことを幸運と捉え、「月光」を最後まで弾いてみようと思った次第。僕も進んで行きます。

音楽家の道は、厳しい厳しい歩みだと思いますが、どうか那奈さんにとって素晴らしい未来でありますよう祈っています。」

今回のドレスに最高の生地をお分けくださったこと、芸術の中でもファッションが持つ素晴らしい点…素晴らしいメッセージの先に、さらに今週の「ピッ」!ひらめきの瞬間がありました。

人生のあらゆる瞬間において、私たちは最善を尽くす義務があります。なぜなら、自分の行いや存在が、どのように他者のインスピレーションとなるかは、誰にも分からないからです。

ドレスのフィッティングのために成瀬さんのアトリエに入ったとき、染色やお着物の世界で第一人者の方と、まさかピアノでつながりがあるなんて思ってもいませんでした。

私たちは皆、内に芸術を宿しています。誰もが、様々な形で表現したい何かを持っています。ピアノを弾く私も、織物や染色、デザインという世界の芸術家でいらっしゃる成瀬さんも、私たちは皆、その「何か」についての切望、願望、憧れを抱いています。それは、自分の中から分かち合えるものを見つけ、それによって誰かの役に立ちたいという願いです。

自分の「何か」にフォーカスしましょう。それについて努力し、育み、そしてそれを現実のものにします。それが思いがけず誰かの人生の刺激になることでしょう。