ピアノの「ピッ」!
アイデンティティ
ジェームズ・クリアの著書『Atomic Habits(ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣 )』 で、特に重要だと思う点について触れたいと思います。彼は、私たちのアイデンティティは、外部 から強化される習慣、あるいは私たちが常に自分自身に言い聞かせている肯定的な言葉や否定的 な言葉によって強化される習慣によって形成される、と述べています。
クリアによれば、ある行動を繰り返せば繰り返すほど、その行動のアイデンティティは強化されま す。言い換えれば、毎日ベッドメイキングをすれば「几帳面な人」というアイデンティティが強化 され、毎日文章を書けば「創造的な人」というアイデンティティが強化され、毎日トレーニング をすれば「運動能力の高い人」というアイデンティティが強化されるのです。
一方、「これは私には難しすぎる」「絶対にうまくできない」などと自分に言い聞かせると、実 際には進歩を妨げるような考え方や習慣を強化してしまうことになります。
今週の私のピッ!ひらめきの瞬間はこれです。「私はピアノを弾きます」と言うのと「私はピアニ ストです」と言うのとでは、大きな違いがあるのです。 後者は、ピアニストに求められるあらゆ る習慣、つまり規律、練習、研究、そして果てしない努力といった習慣を繰り返し実践すること で、自らを定義するということです。それは単に、気が向いた時に座って演奏することではありま せん。それは自分自身の一部を形成する方法なのです。
ここで私が「それがその人のすべて」とは言っていないことに注目してください。そうではなく、 ピアニストであることのあらゆる習慣を身につけることで、世界におけるあなたのアイデンティ ティを定義するのに役立つ、あなたという存在の多くの側面の一つに過ぎないのです。医師である と自認する人は、診療室にいる時だけ医師なのではありません。医師であるということは、場所 を問わず、研究、調査、探求、観察、問題解決といった習慣が、彼の日常生活の一部となってい ることを意味します。
単に「ピアノを弾きます」と言うのではなく、ピアニストとして自己を定義するということは、 ピアニストという職業を自ら定義づけ、ピアニストになるためのあらゆる努力によって自己イ メージを形成する人の習慣、考え方、態度を、日々の生活に取り入れることを意味します。
ピアニストとして真に成功するためには、自分の能力は、日々の練習を通して培われる多くの習 慣によって形作られるものだと考えることが大切なのですね。ピアニストという肩書きにふさわ しい努力を惜しまない…そんな風に自分を認識し、そのアイデンティティを反映するように習慣 が成長し、発展していくのを自ら見守ります。これらの考えを実践するために、次のような言葉 を自分に言い聞かせます。
• ピアニストとして、私は毎日できる限り練習する力を信じています。
• ピアニストとして、私は演奏するすべての楽曲をできる限り深く研究することの重要性を真剣に 考えています。
• ピアニストとして、私は常に楽曲に全力を注ぎ、可能な限り深く解釈できるよう努力していま す。
自分のアイデンティティのこの側面と調和する習慣を身につければ、才能はますます開花していく でしょう。
アイデンティティを変えれば、習慣もそれに合わせて変わります。