「マゼッパ」ー言葉のない物語

ホラース・ヴェルネ作『マゼッパと狼』

ピアノ曲としての「マゼッパ」、この楽曲に強く惹きつけられています。特に、言葉を使わずに器楽曲で物語を語るという構想にリストが関心を寄せていたことを思うと、なおさらです。

上の絵は、罪の罰として馬に縛り付けられ、森へと放たれたマゼッパの物語を題材にしています。この曲を聴けば、馬の疾走を思わせるリズムの動きや、マゼッパの旅路を象徴するような繰り返される主題に、誰もが気づかされることでしょう。

また、作曲上の技巧やその複雑さが増していく様子が、危険な状況や、あるいは肉体的な極度の疲労感さえも暗示していることにも気づかされます。

私にとって、この作品は単に難曲を演奏するということではありません。リストはピアノの技巧そのものを、物語を語る上での「登場人物」のように扱おうとしたのです。その点にこそ、この作品の真の傑作たる所以があると私は感じています。

私なりの解釈では、この曲を演奏するとは、単に音を鳴らすことではありません。小説の登場人物のように、一つひとつの音や和音を駆使して物語を語ることなのです。

続きは次回の投稿で。

 
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マゼッパとはどんな人物?